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エレベーター用語集

「トラクション能力」

トラクション方式のエレベーターや小荷物専用昇降機は、ロープと駆動綱車の間の摩擦力によって駆動するものであり、かご側とつり合おもり側のロープの張力差を十分上回る駆動摩擦力を確保する必要がある。 ロープと綱車の間の摩擦力はロープを綱車の溝に押しつける力に比例して大きくなるため、駆動綱車に期待される摩擦駆動力は、張力の差ではなく、張力の比として表わされる。 すなわち、かご側ロープの張力をT1、つり合おもり側の張力をT2とする、一般に次式で与えられる。（ただし、T1>T2） T1/T2=eμθ ここに、eは自然対数の底、μは見かけの摩擦係数で、綱車のロープ溝の断面形状によって変わる。 このような綱車が発揮することができる摩擦駆動力の最大限度をトラクションという。